和泉石材店

BLOG 「一言石句」

ナポレオン・ダイナマイト(邦題:バス男)

DATE 2010.06.12

napoleon.JPG珍しく私(YOME)が映画の紹介をしたいと思います。コメディ映画の久々のヒットです。観た直後ですがもはやもう一度観たいです。ド田舎町に住む、その名もナポレオン・ダイナマイトという名前の主人公は、「ダサい」の見本のような冴えない高校生。国境を越えてもそのダサさは一目瞭然です。アメリカの高校生では車通学が一般的なようですが、主人公は車がないのでほぼ乗客が小学生のスクールバスで高校へ通います。と、これから賞賛する前にひとつ気にくわない点が。邦題:バス男。この映画の公開当時、日本で流行っていた「電車男」に媚び媚びの販促目的で付けられたこの題名です。ちょっとこの配給会社の担当のモノ出てこい!と言いたい!ですのであえて私のこのブログの題名は原題にさせて戴きました。原題:「ナポレオン・ダイナマイト」こそこの映画を語っているに等しいのです。主人公の名前が「ナポレオン・ダイナマイト」なんです。主人公自分で通称として付けたにしろ、この名前ということがどうということは、みなさまおわかりでしょう。強烈な名前と正反対にダサさ強烈な男の子のやることなすことが見事に冴えません。ここまで完璧にダサイとある意味ステキ。そんな男の子を取り巻くこれまた変な人々とのドタバタが主ですが、終始それが続くのかといえばそうではなく、誰もが持っていそうな、苦笑しちゃうようなほろ苦い青春もしっかり描かれてあります。しかも彼は冴えないからといって弱いナヨナヨとした男では無く、訳のわからない叔父の理不尽に対抗したりと、常に熱いモノも持ち合わせているのです。またこの映画の監督と主人公を演じた俳優は敬虔なモルモン教徒なのだそうで、この映画にいわゆるFワード的な言葉は使用されていません。Fワードで来そうな「バカ!」というセリフも「IDIOT」と言ってて、そんな意味でも良質なコメディ映画といえるでしょう。最後まで彼独自の世界観が肯定的に描かれているので、シュールさを併せ持ったおかしさとちょっとした爽快感の残る映画です。