和泉石材店

BLOG 「一言石句」

原石確認

DATE 2024.06.24

魚屋さんで良い魚を買うならば、いい目を持った魚屋さんでないといけません。その魚屋さんは市場で良い魚を見分けてくるのですが、そこには消費者の目はありません。私たちも同様で、お墓をカタログから選んで売っているのではありません。石の状態を把握してから受注の可否を判断したり、納期も原石確保が出来ないと目処が立ちません。そのために原石の確認は最重要事項となります。石は石屋で。そういうことです。ちなみに写真は足助の荒目石。相当前に採石場は閉山していますので、原石が入手できた時だけ限定的に対応出来ます。

こちらは富山県で建てるお墓の部品です。この日はここへ施主様と一緒に字彫りの位置を決めました。この手の寸法で指示しにくい石碑は現物確認が必須です。

こちらも富山県の案件。足助の荒目石と、宇寿石の錆び石を使った拝石です。宇寿石の錆はあまり見かけないと思います。いつもあるわけではありませんが、この日のために用意しました。

こちらは皮石。花沢石や宇寿石といった花崗岩の原石の皮の部分。ところがこれが外構などで使うと実に面白いのです。とにかく表情が豊かで使い方次第で大化けする素材。

東海市のお寺様から仏像のご依頼を受けておりまして、今仏師が頭を捻っています。皆さんが思い描く石仏とはちょっと違ったものになります。もうちょっと軽快な感じ。仏像は奥が深い。知れば知るほど奥があり、なかなか本質が見えてこない。今回の仏像は複数体製作しますので、特に勉強になります。四天王の多聞天と毘沙門天の関係なんか仏像を学ばないと分からないですからね。日本の石でのご注文が相次いでいるのは良いことです。誰が手をかけたか明確に出来るのは岡崎加工ならではです。