今年最後のお墓の工事は牛岩石の小叩き仕上げ。以前お施主様を仕上工程の見学をしていただいたお墓です。台石を岡崎の宇寿石の水磨き仕上で、本体を牛岩石の小叩き仕上、蓋を小松石水磨き仕上としています。全体の仕上方法は全体の調和を考えて慎重に選択。とにかく光沢を無くした陰影が美しいお墓を目指しました。そのための妥協ゼロ。
おまけにお墓の縦目地が1箇所しか見えないという隠し技まで投入。ほぼ水平目地のみで構成されたお墓は石の風合いを最大限に引き出します。

石の調達〜加工まで全てを施主様には見ていただいています。そこには想像とは異なる世界が待っています。昔は街中に石屋が点在していました。ちょうど寺内貫太郎のような人がいたのです。ノミでコチコチ石を加工する風景を見ていた時代とは異なり、今は石の加工風景を見るチャンスはほぼ皆無。そこをどうにかしていかないと石屋の未来は無い。手間暇にお金を掛ける事が激減しているのは作り手側の問題でもあります。もう少しその工程が見えるようにしないと○○風みたいなペンペラペンのモノが蔓延してしまいます。真面目に代々石屋を続けていたお店も、今や中国からの輸入石材の木箱を開けるだけの石屋になっています。老舗だから大丈夫は全く通用はない世界。良い石製品を提供出来る石材店はこれから数年でほとんど姿を消すと思います。和泉石材店は良い石製品を提供出来るよう最後まで戦います。

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