アンティークのプジョー社のコーヒーミルです。元々プジョーは歯車なんかを製造しており、その関係から自転車なんかも有名です。ペッパーミルなんかは今でも見かけますね。プジョー社のコーヒーミルの歴史は何と今から160年も前に遡ります。今でもかなり似たようなデザインで販売されているので、当時の発想は相当合理的だったのでしょう。このコーヒーミルで挽いた豆は決して良い状態ではありませんが、その時間が何とも豊かな時間になります。味は気分で如何ようにも変化しちゃうんです。

今とは異なる繊細なPEUGEOTのロゴがそこにはあります。ライオンマークも何やらリアル。おまけに足下には矢があるように見える。このライオン、1850年以降の自社製品に用いられてきたそうです。ちなみに現在売られているソルトミルのマークはこれと左右反転状態。どういう理由があるのだろうか・・・・。

PEUGEOTといえばこの905ですね。パリのプジョーアベニューがル・マンウィーク中だったのでこの展示に遭遇しました。ジャン・トッドが監督を務め、92年、93年とル・マン2連勝した時の感動を今でもはっきり覚えています。アンドレ・デ・コルタンツがデザインした美しいマシンは最後のグループCカーとなりました。ニューヨークのMOMAのパーマネントコレクションに、フェラーリのF1がありますが、このプジョー905もレーシングカーとしてはかなり美しい部類に入ると思います。MOMAのフェラーリは641/2と呼ばれるモデルで、元となるモデルをイギリス人ジョン・バーナードがデザインしています。アラン・プロストの滑らかなドライビングスタイルと美しいマシンがえらくマッチし、個人的にも最も好きなモデルです。90年代は良いデザインが多く世に出た豊作の年代ですね。