和泉石材店

BLOG 「一言石句」

琵琶湖ホテル

DATE 2010.01.10

BIWAKO1.JPG今年の年末年始は兵庫の山小屋で過ごしました。年末もギリギリまで仕事をしていた都合上、直接兵庫へ行くだけのパワーは残っていませんでした。で、ちょっと建築見学も兼ねて「琵琶湖ホテル」で一泊する事に。琵琶湖ホテルは、大津市の市制100周年に当たる1998年に竣工したホテルです。設計者はシーザー・ペリで、隣接する浜大津アーカスも手がけています。オープン当初は独特の色彩が話題になりましたが、実際に見るとそれほど違和感は感じません。特に道路側のファサードなんかシンプルで非常に美しく、大味な感じは全くしません。写真にあるのは湖側のファサードですが、特に水平基調のデザインが徹底されており、縦樋の扱いがそれをよーく表しています。壁面に多くの縦樋があるのですが、ガラス面の前の部分と、壁面の前の部分できちんと塗り分けられています。こういう細かい配慮の積み重ねが全体のデザインに大きく影響しています。

BIWAKO2.JPG船を連想させる丸窓が効果的に使われ、独特の雰囲気を生み出しています。小さな住宅のような密度では設計されていませんが、この手の施設としてはかなり丁寧に設計されていると思います。琵琶湖ホテルには温泉がありまして、浴室は外観からすると拍子抜けする程にあっさりしています。しかし、浴槽周辺にある石の面台等の漏水対策が万全に施されていたり、場所によってはかなりの密度で施工されています。後から調べると施工は竹中工務店だそうで、この辺りは日本のゼネコンのノウハウが活かされているようです。ホテルで大切なのは何と言っても食事です。琵琶湖ホテルは食事が良いです。我々も到着時にはもはやヘロヘロで、外へ食べに行く元気が無かったので、ホテルで食事をしました。コンテンポラリー・フレンチの店をチョイスしたのですが、あっさりしていて大変良かったです。余程の事が無い限りホテルで夕食はとりませんが、これなら良いかなと思います。他のお店もかなり混み合っている様子で、多分宿泊客以外にも食べに来ているお客さんが沢山いるのでしょう。兵庫に帰る道中に寄るには大変良い立地で、サイクリングやらも楽しめそうな感じです。これからも寄り道させてもらおうと思います。