和泉石材店

BLOG 「一言石句」

カトリック幟町教会へ

DATE 2024.04.07

カトリック幟町教会は世界平和記念聖堂として知られています。ちょうど10年前に行っておりまして、本ブログにも登場しております。細かな説明はそこに記載されていますので省略しますが、子ども2人と一緒に行った事に意味があります。自分が見たい建物だけを自分のペースで見るのではなく、子どもと一緒に見るというのは実に良いものです。私の何倍も吸収力のある子どもにこそこういう空間を体験してほしいと思います。

二人は設計者の村野藤吾の事なんて全く知らないと思いますが、凄い建物だということは感じたと思います。構造設計は内藤多仲。大きな空間を得るには構造的なアプローチが重要にあります。表から見ると典型的なラーメン構造ですが、中は全く別物。建築家の創意工夫がそこら中に出ているのを見ると、相当コストが厳しかったことがうかがえます。

外部のラーメン構造を意識させる意匠とは異なる内部。高価な仕上げが無いのです。それも空間の質を高める要因の一つだと思います。

ヘリンボーン。ニシンの骨という意味ですが、教会には魚のモチーフが度々出てきます。お寺でコレはやらない方が良いと思う張り方。光の差し込み方など、建築家の手腕が出まくっています。もの凄く良いと思います。

村野藤吾と言えば手すりです。無駄の無いシンプルで美しい手すりは完璧な仕上がり。この教会の一部であり全体を象徴するような手すり。もの凄い完成度。自分もこういうデザインを目指さないといけません。少なくとも建築より長く世に残る可能性が高いのですから。良い勉強になりました。