知北平和公園にて
DATE 2010.01.17
知北平和公園での工事の続編です。以前のブログで東府建設さんに担当していただいた基礎工事の模様を掲載しましたが、今度はその外柵工事です。幸い基礎工事に引き続き晴天に恵まれ、良い工事が出来そうな感じです。で、現場到着後先ずは養生。これがある意味一番大切かも知れません。来たときより綺麗にして帰る位の意気込みで毎現場に臨んでいます。今回の知北の墓地にはこの設計のお墓が建ちます。全体の部材を低くフラットな構成とし、余計な凹凸の無いように細心の注意を払っています。目地1本まで丁寧に計算されており、雨水排水経路、更には石碑本体の通気経路まで考慮した石碑で、永く綺麗に維持できるように工夫しています。
ちなみにコレが職人さんの道具。テカテカです。新品でないのにテカテカなのがミソ。工事終了後の道具の手入れはもの凄く丁寧。沢山の鏝を全てタオルで拭いています。道具が汚い職人さんは絶対駄目です。私たちの職人さん、ちょっと変わった経歴の持ち主で、元々石工ではありません。いくつか職を転々とした後に石工になった人で、仕事の綺麗さや丁寧さは、他の職で学んだ事が大きく影響していると思います。このように違う分野の知識を持っている所は、自分と共通する所があります。今後も自分が建築の世界で得た知識をどんどん注入していきたいと思います。
その職人さんの道具で一番好きな道具はコレ。モルタルを練る時に使う「ふね」という道具。ホームセンターなんかでは緑のプラスチックのものを良く見かけます。写真のふねの底がテカテカしてるのは使い込んで削れたから。あちこちボロボロしてきていますがまだまだ使う模様。使用歴は「相当古い」そうです。ちなみにプラスチックのを使わないのは何故かと聞くと、「壊れるから」だそう。道具の使い捨てはいけません。
こちらは本日の材料。「びしゃん」と呼ばれる表面仕上。「肉たたき」みたいな突起の付いた鉄槌で、その目の数を徐々に細かくして平滑にしていきます。先日のブログで、このびしゃんのやり直しを指示しています。もちろん結果はOK。びしゃん仕上ですと、石という固い素材なのに独特の柔らかな雰囲気が出ます。バーナー、ブラスト、びしゃんというのが石の表面の仕上で多く使われますが、石の素材感はびしゃんが一番出ますかね。黒御影をブラストしたりするのもナカナカ面白く、仕上で石の素材感は色々と変化します。
外柵を徐々に組みあげていきます。接合部分は接着剤・SUS金具併用で固定。写真は外柵の固定金具。HILTI社のステンレスアンカーボルトを使用。コーナープレート共にSUS製品。接合部はエポキシ樹脂接着剤も併用。金具は最後にズレ止めの細工を行います。この辺は全ての現場共通仕様です。
敷石を設置しています。原則として厚さ60mmが標準です。機能的には30mm程度あれば十分ですが、踏んだときの「踏み心地」が違うので60mmにしています。こういった感触に関わる所がもの凄く大切だと思ってます。厚みのある敷石を踏むと何とも言えない感触があるのでここは譲れません。写真を見ても解るとおり、余分な道具は使わない職人さん。必要最小限の道具しか出さないので現場が散らかりません。道具だらけの現場は最悪で、道具の行方を捜す時間がかなり多くなり、効率、仕上がり共に悪い方向へ一直線です。
毎回大活躍のミニクレーン君。この石は石碑の下に置く台石で、無垢材になっています。人の手で設置するのは難しいのでこういう機械を使用します。運搬〜設置まで担当してくれる優れモノ。安全で確実な施工が出来るので本当に有り難い。