和泉石材店

BLOG 「一言石句」

メンテナンス

DATE 2012.10.27

koya1019.jpgはやいもので8年目に突入した山小屋は、あちこち老朽化が進んでいます。稼働率が低いので室内の傷みは少ないのですが、屋外は容赦なく雨風が当たります。以前のブログにお家のメンテナンスの事を書きましたが、とかく維持管理に関わる事は後から気がつくものです。こういう地味な所にこそ設計者の本当の力量が現れると思っています。今回は玄関側の外壁塗装で、かなり塗装が弱ってきています。この山小屋設計時のポイントは、建物の高さ。ハシゴをかけて素人が塗装できる限界に設定してあります。ですからほとんどのメンテナンスを自分たちで出来ちゃいます。建物の維持管理のコストは死活問題です。それを避ける為にフリーメンテナンスを謳った素材を使いまくる方もいますが、それも違うと思います。着るもの食べるものですと、オーガニックだとか天然素材だとか言って拘る方は多いと思います。しかし自分の住まいとなると全く無関心。平気で新建材使いまくりの家に住んでる訳です。衣食住の住をもっと大切にしてほしいものです。

koya10192.jpgこの山小屋、正直大した材料は使っていません。何なら凄い安普請であります。使用材料は殆ど節だらけの杉とシナ合板。断熱なんかもいい加減。でも、基礎周りの工事がしっかりしていたのと、建物全体が軽量な事が幸いして大変丈夫です。シンプルイズベストといいますか、張り替える襖も障子も無く、ただ箱だけがある家の良さを再確認しました。ちなみに大工さんに直してもらうようなトラブルは全く発生していません。全て自分たちで何とかなってしまっています。もちろん自分で直したりする事で、多少の勉強は必要です。そうすると色々と家が教えてくれます。自然の事、家族の事、命の事。それくらい住まいというのは大切です。