和泉石材店

BLOG 「一言石句」

たつの市

DATE 2026.08.17

重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)であるたつの市へ行ってきました。重伝建は市町村の申し出に基づき、国が選定したものを言います。日本中には130箇所くらいの重伝建があります。以前訪れた津山や、足助坂本なども重伝建です。

たつの市は町村合併により「龍野市」から「たつの市」へと変更になっています。いわゆる「うすくち醤油」発祥の地として有名で、通常の醤油の材料に加えてお米が入っています。塩分がやや多く、色は薄く、関西の出汁文化に欠かせない醤油。たつの市は薄口醤油の生産量日本一となっています。ちなみに「白醤油」は碧南市が発祥。小麦が主成分の白醤油は味噌造りの副産物。うすくち醤油とは全く違うもので、それぞれ気候風土が生み出した調味料という共通点があります。

たつの市の街並みの特徴は、江戸から昭和の時代にかけての建物が残っているところ。明治の洋館的な建物と、江戸の建物が混在しているのが見所。以前歩いた石見(大森)は江戸の街が多数残っていましたが、こちらは時代がバラバラ。そこが実にユニークなのです。時代ごとに暮らし方に変化が出てきますが、それが建物の形状によって可視化される。醸造業という今も続く息の長い産業が支えているのがポイント。かつての名残を留めるだけでない魅力がこの街最大の見所です。

実はこの日、花火大会が開催されるということで早々に撤退してしまいました。近くを流れる揖保川周辺には人が集まり始めていまして、渋滞回避をしたのです。この揖保川がこの地の物流を支えた時代があったり、醸造に欠かせない水源確保に役立ったり、やはり土地の恵みが多い地域だったことは明らかです。もちろん河川が近いのは時として災害につながることもあるでしょう。そういうリスクも含めて自然と向き合った力強い街。今度は丸一日時間を取って訪れたいと思います。